時に善意は人をも殺す
1932年 アメリカの刑務所で死刑囚監房を務めるポールのもとに
双子の少女を強姦殺人した罪で死刑囚となったジョン・コーフィーが来る
だがその大きい風貌とはそぐわないほど彼はひ弱で繊細な心を持った男だった
この映画を初めて見たのは小学生のころだったかな
金曜ロードショーで何となくみて
コーフィーが口から虫のような黒い粒を吐き出すシーンが印象的だった
あとは死刑囚だからもちろん死刑執行のシーンがあるのだが
電気椅子がとっても怖かったことくらいしか覚えていなかった
そして大人になって「そういえば・・・」くらいな気持ちで
このDVDを手に取りなにげなく再生した
ものすごい映画だった
最後のシーンでは呼吸困難になるほど泣いた
「なんで?どうして?」って何回も思った
でもあの結果がジョン・コーフィーを救う手段だったのかもしれない
毎日人の苦しむ声や悲しむ感情が頭の中に飛び込んできて
内側からガラスでズタズタにされてるような感じなんだって
本当の真相をポールもブルータルもディーンも
わかってたから。それで十分だよ。
約3時間。188分の映画はあっという間だった。
死刑囚ひとり一人にストーリーがあり
子供のころに味わった恐怖心などなく
苦しいほどの切なさと悲しみと共に
何とも言えない暖かさが残る映画だった